猟虎海獺

投稿日:2012/09/14
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ラッコがウニを食べてCO2削減に貢献という記事を見ました。
ウニがエサとしている昆布は、温室効果ガスを吸収するので、
ラッコがウニをガツガツ食べれば昆布は助かり、
繁殖が促され、その先にCO2削減があるというものでした。
ラッコと言えば、腹の上で器用に貝を割りモグモグ食べる動物という認識でしたが、
ウニに関してはどのように食べるのでしょうか。
そもそも、人間がウニを食べる時それを主食とする場合は皆無です。
「ウニ丼」のメインはウニであったとしても、9割はご飯です。
ちょっと箸の上にのせて口に運び、「んーーー」と言いながら日本酒で流す、
がウニのみを食べる食べ方であると思われます。
寿司にしても丼にしても、やはり「飯」とセットで初めて食事となる訳です。
しかしラッコは飯をかっくらうわけではありませんので、
やはりウニならウニを食べ続けるしかない訳です。
しかも1ウニに対しての摂取量は私達から見ても少ないと思います。
それを腹が満たされるまで食べるとなると、嫌になったりしないだろうかと。
ただでさえ剥きにくいウニの殻は、他の貝のように腹の上で割れば流血騒ぎとなり、
トレードマークの前歯でガシガシ噛んでいったとしても、
もし歯茎の歯の間にウニのトゲが刺さったら、想像しただけでも嫌になります。
それでもウニを食べる。 きっと食べなきゃいけないという気持ちだけではないように思います。
私達人間も面倒くさいけど食べる、という物があります。
例えばカニ。 
正直面倒くさい殻剥き作業も、その先にある身のうまさを知っているからこそ、
足の先の先までほじくり倒すのです。
栗もそうです。 トゲトゲをかいくぐり、固い皮を頑張って剥いて湯がいて初めて口に運ぶことができます。
面倒くさい一連の作業も身のうまさを知っているからこそ。
ラッコもああ見えて実はウニのうまさを知っているのではないかと思います。
他にもラッコは魚類、貝類、甲殻類も食べるそうです。
そう、私達と同様にカニも彼らは食しているのです。
意外にも奴らは美食倶楽部だったりするのでしょう。
ちなみにラッコは、貝類を食べる際の石等の道具や食べ切れなかったアサリ等は
わき腹のたるみをポケットにして、しまいこんでおく癖があるそうです。
「癖」と言ってのける程、食に対して貪欲なんです。 可愛い顔して。


カテゴリ:グルメ