父娘犯罪

投稿日:2014/04/09
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日曜日の昼間、久しぶりにぼんやりとした時間を過ごしました。
テレビは面白そうなものは何もなく、
ぼんやりとチャンネルを替えていくとサスペンスドラマがやっていました。
いかにもダラけた昼間に合いそうな雰囲気でしたので、
途中からですが見始めました。
タイトルには「団地」という文字が入っていました。
登場人物はおばさん役の女優が3人と、
その内の一人の旦那役として俳優が1人、
計4人を主軸とした展開になっているようです。
団地というのはこのおばさん達が団地住まいという体でしょうか。
サスペンスドラマにおいて、いつも感じるのは、
刑事でも何でもないただの人が、
何故こうも事件を解決したがるのかと言う所です。
何にせよ、おばさん達は事件の足取りを追って遠くまで聞き込みにきています。
そうこう言っていると、解決の糸口が見え犯人に迫りました。
このドラマの犯人は、とある工芸品屋に勤める初老の男性と、
全く接点がなさそうな事件の第一発見者のバスガイドが、
実は何十年か前に事情があり離れ離れになった父娘という設定で、
二人が共謀して殺人を犯していたと言う事でした。
なぜ、殺すことになったかというと、
この工芸品の造り手に惚れ込み、家族を捨てて人生を工芸品に捧げた初老の男性が、
その造り手の二代目がコンピュータを取り入れるといった、
新しいやり方をしていくのが気に食わず、
かつ余命いくばくもない初代が命を吹き込むように造った最後の作品を、
新しいやり方を進めたいが為に燃やして捨ててしまった事に端を発し、
人生をささげた工芸品を守る為に殺人を犯していたという内容でした。
もちろん、その強い思いをバスガイドの娘も受取り協力をしていたのですが、
その工芸品というのは「こけし」だったんです。
台詞の端々に飛び交う「こけし」という単語。
こけしに罪はないけれど、見ている私には「こけし、かぁ・・・」という思いが
どうしてもぬぐい切れず、こけしを中心に人が2・3人殺されていく様は、
「いや、でも、こけし・・だよ?」としか思えずに、
普通のバスガイドだった娘もいくら共感したとは言え、
こけしの為に自らの手を汚していく。
途中で「え?こけし?」とは思わなかったのか、という疑問が残ってしまいます。
私としては、サスペンスドラマの核となる題材については、
できれば感情移入しやすいモノであってほしいと切に願うばかりです。
最後に、こけしには罪はありません。


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