麻婆豆腐

投稿日:2011/04/29
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よりよいよみものにするため、日夜行動している私です。
「事件は会議室で起きているんじゃない現場で起きているんだ」を胸に時間があれば外に出て世の中を確認しに行きます。
より多くのものを見ようとキョロキョロと眼球を動かし、当てもない足は疲れを知らない子供のようにサクサク歩いていきます。
「そういえば昼飯食ってねぇ」
腹が減っては何とやら。
欲望に忠実にビジョンを描きます。
「やはり、こういう時は中華に限る」
私の当てのない足はようやく目的地を得ることができました。
とりあえず昼飯を済ませ、その後任務を遂行しよう。
やってきたのはお気に入りの中華料理屋。
いつものメニューが私を待っています。
席に着くやいなや「麻婆豆腐ランチ」スパーンと注文です。
休日ですが作業服を着た仕事人がチラホラいます。
大変だなぁ、頑張っているんだなぁ。
そうこうしていると「マーボドウフランチネ」と大好物が目の前にやってきました。
ふと、我に返ります。
そういえば私は今日、歩いてここまできているんだ。
頭がそう回路をくぐった瞬間「すいませーーん、瓶ビール1つ!」
その一声に作業服のお兄さんがチラリとこちらを見ます。
テーブルに置かれた麻婆豆腐、瓶ビール。
この料理を食べる度に「ビールがあれば・・ビールがあれば・・・」と思っていたことが今日現実となります。
うやうやしくビールをコップに注ぎ、心の中で小さく「乾杯」とつぶやき喉を鳴らしてビールを飲みます。
そして麻婆豆腐、そしてビール。何という至福の時間でしょう。
隣の席の炒飯ランチのおじやんがうらやましそうにビールを眺めています。
作業服のお兄さんは、若干怒りを秘めた眼差しでビールを見ています。
見るがよい、うらやましがるがよい。だって歩いてきたのですから。
素晴らしいひと時を終え、会計を済ませて店を後にしました。
日差しが春の陽気以上に暑く降り注ぎます。昼間に飲むビールはなぜこうも人を酔わせるのでしょう。
いい気持ちだなーって思うと自然と眠気が私を誘ってきます。
気がつくと家に帰っていました。ソファに倒れこみ一休み一休み・・・
って、ただ単に昼間から飲酒をしただけの一日。こうやってよみものは生みだされます。







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