初鳴一声

投稿日:2011/05/15


自分のペットの可愛いところを撮ってあるやつを動画サイトでよく見かけます。
動物は意図したことがなく、常に正直であるため映る画も本人(犬or猫等々)にしてみれば日常生活の一面に過ぎないかもしれないけれど、見ているこちら側からすれば、とても面白かったりします。
しかも真顔(表情がない)な状態で淡々とおかしなことをするので何となく持ってかれた感を感じてしまいます。
さて、そんな動画サイトも今の時代だからこそです。ずいぶん昔にしたらビデオもそこまで普及しておらず写真なり思い出なりにしか、ペットの形を残せませんでした。
とある私の知り合いの人が自分の飼っていたインコについて話してくれました。
とても可愛い白いインコだったと。目を細めながら言いました。
本当かどうかは分からないがインコはオスしか喋らないと、誰かから聞いたそうです。
このインコはメスだからいくら言葉を教えようとしても喋らないかもしれないけど毎日話しかけていたそうです。
そしたらある夏の日の朝、起きて顔を洗いインコに「おはよう」と話しかけたら「昨日の夜は暑かった」と喋ったそうです。
とても驚き、もう一度喋るように催促をしましたが、その後は「ピーピー」鳴くだけでした。
それでも嬉しくて「そうやよなぁ、昨日の夜は暑かったよなぁ」と何度も何度も話したそうです。
とびきりの笑顔でそのエピソードを話してくれました。
私は何度も「いや、聞き違いじゃ・・・」と言いかけたのを飲み込みました。
その時代に簡単に映像として残すことができたらどんなに良かったでしょう。
しかし、思い出の方がより美しく残るかもしれません。
インコが喋ったか喋ってないかはもう良いのです。
心温まれば良いのです。
ただ、初めての言葉がそれではインコ的にもしまったな、と思ってほしいところです。







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