喫茶哀歌(2)

投稿日:2011/02/14
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相撲大好き!
大河ドラマの続きです。
皆々様、沢山の物語を送って頂くのは有り難いのですが、何時載るんだ!とか原稿料は?とか、一切、返事しませんから。
深夜ラジオやないんやから、その辺お願いします。

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そう、五万円。私はKに先ほど申し上げたウソを並べながら、なぜ結局わたしはおじいさんにしか好かれないのだろう・・・とか、うわー着物買ってや るとか言い出してるよ〜だとか考えていたら、五万円が目の前にあったのです。
もうそれはちょっと自分一人で抱えきれない感じ、いつも冷静に生きようとしてきた私ももう限界。気付いたら頭を抱えて、「こんなお金受け取れません。こんなことしていただいても、私は何もお返しできません」と、 苦悩を訴えていました。ひさびさにうろたえました。しかしKは、これはあなたが幸せになるために必要なお金です。お使いなさい。僕は何も望みません。ただお話を聞いてもらいたいだけですさかい。と、なぜか次第に関西弁で諭してきました。正直、助かります、この五万円があれば、滞っていた年金完済、完済人になれる→熱海行ける。受け取りました。
(注:私は当時、熱海秘宝館へ行くことだけを目標に生きていた。)
受け取りました、わたし!知らん人から五万円、もらいました!
今回は宝くじに当たったんだと思うことにしました。で、心の整理の付け方としては、Kはまあお客さんなので会わないわけにいかないですし、何より金を受け取った以上あと何回かは食事に行かないといけないですが、とにかくこういった人の厚意に現金という形で甘えるというようなことは二度としないと、ここに誓ったのであった。そして、懺悔の意味だけを込めて、献血へ行きました。
とはいえ、次に会う約束は、押しの弱い私ですから、断れずにしましたよね。また出勤前にKの会社に呼びに行って、寿司屋へ行くという約束ね。で、話は、あまりにも早い別れへと進んでいくのであった。
寿司の前日夕方、Kから明日のことについて突然の電話がありました。こんな手記を書いてる私ですが、本人には爆発的な感じの良さで接しています。その日も、「あらーKさん。こんにちはー」などと、電話に出ました。すると、「ああ、Kですけど、明日のことですけどなあ、話がありまして電話しましたんや」と言います。「はい、何でございましょう」と聞くと、「明日ですけどなあ、手―ぐらい握らせーや」と言うではありませんか。私は、「握らせません。寿司は握ってもらいますけどね」という一世一代の切り返しでKの笑い声を待ちました。しかし、「手―もあきまへんのんか!!」という驚き声で、私の天才的な切り返しを賞賛する笑い声は聞こえてきません。私は、完全にKを見放しました。つまらん!!という気持ちがどんどん大きくなり、約束の時間も30分遅くしてもらったのであった。
そして翌日。13時半にKの会社の入っているビルの下に行き、そこから到着報告の電話をかけるが無視されました。前日の電話内容が原因としか思えない。本屋で立ち読みしてKからの連絡を待つが、だんだん腹が立って来た。
14時過ぎに「着信に気付かなかった。決して昨日の電話の事を根に持ってるわけやありませんえ」という電話がかかってくる。そして続く衝撃的なことば。「昼飯食ったんか?食ってないなら、そばでええか?」・・・え!?寿司は!?明らかに昨日の電話が尾を引いている・・・。
その後、Kの会社の応接室で出前のそば(多分多少は高級)を食べるKと私。今までの愛人とのあれこれを聞いていると、吐きそうになってきた。
極めつけに、先日の中華料理店のときは、自分の人脈をあれこれ披露してきて「必要とあらばこの人脈を利用してくれ」という感じだったのに、とつぜんあらゆる人脈を隠し出す。そして16時半。Kはとつぜん立ち上がり、「はい、もう帰ってよし。喫茶店は今度行きます。じゃ」と、見送りもせず社長室へ去って行った。
・・・と、これは、え?フラれたとか、そういう話になってくるんですか?私の傲慢なプライドが、そんなこと許しませんよ。とはいえ、こうしてKを失ってみると、底抜けに傲慢になっていたんだなあわたしは、と、多少は反省しています。
人の人生は、一寸先は闇、というか、何があるかわからないですね。寿司を食えると100パー信じていても、現実にならないことがあるなんて。びっくりしましたほんとに!! (完)







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