中身之人

投稿日:2013/12/12
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中の人、という言われ方をするのが、
全国各地に散らばる「ゆるキャラ」の骨格となる人です。
最近では、ふなっしーの中の人が誰であるという情報さえ流れています。
中の人にしてみれば、これほどプライベートな情報を
垂れ流される事はないでしょう。
夢の国の影響からか、暗黙の了解で中の人に関しては、
外部は知らない顔をするというのがあります。
ですが、フレンドリーに手を振りながらそばにくる着ぐるみの皆さんは、
少し触れるとそこにはぬぐいようのない「人間味」を感じてしまいます。
この何とも不思議な感覚が私にはとても面白く感じてしまいます。
そのひとつに、着ぐるみをかぶればきっと誰でもキャラになり、
いつの間にか同化していくという部分です。
例えば、クリスマスシーズン。
サンタクロースの格好をしてキャバクラのティッシュを配っていたとします。
もちろん、着ぐるみのように全てを隠しているわけではありません。
顔の一部分は出ているわけです。
最初は面倒くさそうに配ります。
しかし、小さな子供が「サンタさんだ!」と近寄ってくるとします。
もちろん、配っているのはキャバクラのティッシュなので渡すわけにはいきませんが、
「よぅしよぅし、サンタさんだよぉ」
といった雰囲気で子供の頭をポンポンと触り、
またね、と言う感じで手を振ってからのティッシュ配りは、
きっとプレゼントを配るサンタになっているように思います。
ひとたびスイッチが入ると、いつの間にか自分で自分をプロデュースしてしまう所が、
着ぐるみの大きな魔力であり、面白いところだと思います。
そのポイントのひとつに「子供」というのがあります。
彼らが大人をぐっと異次元の世界に連れ出して行くのでしょう。
もしこの世界に子供がおらず、夢の国が建設されていたとしても、
きっと互いによそよそしい空気を出して接し合う事になるのでしょう。
並んで撮る写真にも何かしらの違和感を感じてなりません。
ゆるキャラの皆さんは、子供を一番大切にせねばなりませんね。
そんな私は着ぐるみやゆるキャラに遭遇した際に、
全くノーリアクションを取る、というのを夢見ています。


カテゴリ:企画会議