褒美肉片

投稿日:2013/01/02
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自分への1年間のご褒美に、ステーキを食べに行きました。
ご褒美だと、皆さんの想像では「高級」とか「厚切り」とか、
そういった感じだと思うのですが、
実際は某チェーンステーキ店の安価なステーキだったりします。
でもいいんです。 肉片を食べれたらそれでいいんです。
そこのお店はステーキなどを発注すると、サラダやパンやらが食べ放題で付いてくるシステムです。
ご褒美ですから、更に安いハンバーグなどに逃げてはいけません。
意を決してステーキを発注しました。
肉が届く間に食べ放題コーナーに行き、前菜的にサラダなどを盛っていました。
ごはんゾーンにはカレーもありました。
惹かれましたが、ステーキ前にカレーはないだろうと、とりあえずごはんをよそいました。
私の後に並んだ作業着の男性はてんこ盛りカレーを作っていました。
カレー男がテーブルに戻ると一心不乱にカレーをかっこんでいました。
テーブルにはまだステーキ的なものが届いていない様子でした。
よほどお腹が空いていたんだな。
そう思い自分の席に戻り、サラダなどを食べて肉の到着を待っていました。
そして念願のステーキが来ました。
小躍りしながら肉片をフォーク&ナイフを駆使して口へ運んでいきます。
何口目かで顔を上げると、周りはぼんやり座っている人ばかりです。
そしてしきりに立ってはてんこ盛りにした何かを手に舞い戻っています。
となりの席の大家族では、すでに食事を終えた感が漂っていますが、
お母さんを筆頭に子供、そしてお婆さんまでもわらわらと立っては何かを手に持ち帰ってきます。
向こうのテーブルの若い男の子は席を立つ度にパンをてんこ盛りにして帰ってきます。
私は肉半分でごはんのおかわりをしに行くと、
作業着のカレー男がまたてんこ盛りにカレーを作っていました。
帰り際に食べかけの肉をテーブルの端に置き、参考書を広げている学生風の人も見ました。
ここは一体何の店なのでしょうか。
席に戻り、残りの肉を平らげるとだいぶお腹がいっぱいになりました。
それでも私の周りでは食べ物が行き交う光景が繰り広げられています。
負けじとカレーを作りに出かけましたが、
カレー男の半分以下のカレーしか作る勇気が出ませんでした。
なぜか敗北感を感じる、ご褒美の一日でした。


カテゴリ:グルメ