自宅療養

投稿日:2012/12/08
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彼との始まりは一通のメールからでした。
T沢さんと名乗る彼は、去年病気になり自宅療養中なんだそうです。
医師からは余命が残り少ないことを宣告され、
入院手術という選択肢もあったけれど、成功率の低さから
自宅療養を選び今日に至っているそうです。
20年以上会社を経営してきたので、資産はあるけれど
身よりのない私がこのまま息絶えた時、
資産が全て国の管理になってしまうのが納得いかず、
どうせなら未来のある人に自分の資産を有効利用してもらいたいと、
無償で2,000万までは支援できると言ってきています。
私は考えました。
とりあえず、T沢って誰?
そのまま時が過ぎると、また彼からメールが届きました。
信用いただけないのは重々分かっている、と。
まず先に連絡先を教えます、と携帯アドレスを送って来ました。
さらに、このメールをあちこちに送っているらしく、
すでに7名の方へ8,000万円の支援が完了していると言っています。
メールでのやり取りで資産を配布することに、
安易な思いつきって思わないでほしいとも言ってきています。
私は再度考えました。
T沢、私だけじゃなかったの?
そしてまたメールが届きました。
残りの額が2,000万円になりました、と。
現金を受け取ってくれたら二度と連絡はしてこないとも。
どうか人の役に立ちたい私の願いを叶えてくれ、
良い返事を頂けると信じ、命ある限り待ちます、と。
T沢!
しばらく日が経ち、またメールが届きました。
もう身体の具合が芳しくなく、長くないと思いメールしました、と。
残りの2,000万円、是非あなたに受け取って欲しいのだ、と。
自己満足かもしれない、でも自分に課した最後の使命を全うし、
最後まで懸命に生きた証を残したいのです。
どうか、私の最後の願いに是非ご協力下さい。
T沢ー! T沢ー! T沢ー!

まだまだ続くよ!


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