鶏後半戦

投稿日:2011/12/23
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(昨日の続きです)
毎朝、学校に行く前にエサをやります。
エサは、近所で貰ってきた米ヌカと刻んだ葉っぱと牡蠣の殻を砕いたのを水で混ぜて作ります。
最初に「世話する」と言った手前、牡蠣殻をハンマーで砕くのとかも全部やってました。
そうこうしている間に、ヒヨコはニワトリになりました。
卵を産んだのです。
どちらが産んだのかは解りませんが、最初の卵はふたごでした。
毎朝産む様になり、二個の卵を拾うのも私の仕事になりました。
牡蠣のおかげか、殻が異様に固くて割れにくい卵でした。
産む瞬間を見たくて、小屋の中で張り込んだりもしてました。
近所にイタチが出たとの情報を聞いて、コブチとかいう罠を仕掛け見事にイタチを捕まえた事もあります。
知らないおばさんがやって来て「襟巻きにしたい」と言うのであげました。

何年かたったある日、友達と遊んで帰ると、親の知り合いが10人位家に来てました。
唐突に「すき焼きをする」と言われました。
ニワトリを見ると毛を毟られてました。
知らんオッサンから「卵も産まん様になったし、食べたった方がアイツらも嬉しいんや」と諭されました。
「嫌や!」と叫ぶと親に殴られました。
そしてニワトリらは首を切られ肉片になりました。

夜になるまで一人で毛を燃やしてました。毛は水分を含んでいる為か燃えにくく、白い煙に包まれて泣いていました。
家からはおじさん達が酒を飲みながら「固い肉やな」と騒ぐ声が聞こえました。
家に帰ると小鉢にすき焼きが残されていました。
「供養やから食え」と言われ、食べました。

しばらくして、おじさん達の一人から名古屋コーチンのヒナが二匹届きました。


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